『脳死』(追記 |
重要な資料が見つからず、「これが無かったら、結構ヤバい!」と思っていたところ…やっぱりセンセの研究室にありましたよ(ほんと、何でもあるなぁ…)。もう助けられてばっかり。(最終更新:10 mai 2008) 立花隆、脳死3部作の1つ目を再読(bk1)。リンク先は文庫ですが、初出は単行本で1986年刊です。 追記:これは中央公論の連載を編んだものでして、連載は厚生省が「竹内基準」を示した1985年前後に為されていました。 なんせ20年前の本なので色々古いのです。当時をあまり知らない(というか覚えていない)ので けれども今でも、国民の多くが、”ちゃんと「脳死」を理解しているか”と言えば…あまり変わらないのではなかろうかと思いますよ(苦。 また、小浜逸郎先生は、立花氏のことをコンナふうに評していまして、曰く、死の意味をわかってない西洋信仰の科学主義者だと。ふぅむ。確かに…「〜の方法論はダメだ」と、客観性に拘るあたり、そんな傾向はあるかもしれません。 それで…(小浜先生のところで纏められていますが)要するに筆者の主張は、あれこれリサーチしてみると脳死はコンセプト的に人の死として妥当なんだろうけど、「判定方法がマズい」よ、ということのようです(p.406〜)。筆者の死の概念は、医学的生物学的な個体死であって…社会的意味での死ではないでしょうね。 この点、臓器移植法が制定されてから10年経ちましたが、その間に脳の研究は進んでまして…それらの知見を踏まえれば法改正につき「判定基準の見直し」も考えるベキだという声もありますね。でも、主流になっていませんけど。要件が増えれば移植数増にはマイナスになるだろうし、あんまり専門的なレヴェルの話を説明してもついて行けない方が居られるということもあるのでしょうが…臓器移植に関しては誤診=死という重大な結果をもたらすので慎重を期すべきでは? この本読み易いのですが、「この表現は…誤解を招く」と感じるところがちらほらあります。つか、コンナ本も出ているのか。 メモ書きしようと思いましたが、また咳が止まらんので明日…。 |
by vla_marie
| 2008-05-08 23:09
| 本
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