【EU】生命倫理政策のチラシの裏(雑感 |
昨日に引き続き明け方に帰宅しました。 眠気よりも目の疲れが酷く活字を追うのが苦痛なので、暫く目を閉じて仮眠の予定。 年末・年始のジルヴェスター/ニュー・イヤー・コンサート(録画)をつけっぱなしに(絵は敢えて見ず)。ラトルの土臭さの無いボロ2や、縦がズレてるけど楽しそうなプレートルとか…まぁまぁ面白かったような。 今晩は「のだめ」か…これも録画しておくか。 別件の論文検索の過程で、フランスのEU憲法レファレンダム否決後直ぐに、Nöelle Lenoirが行なった講演内容が英語で出ているのを発見(リンク)。 いや、まさか英語でこういうものが出ているとは…今まで気づかなかったです(鬱。 基本路線は、生命科学技術の倫理と規制に関して、ヨーロッパ流の対応を検討→ヨーロッパのリーダーに対し、「人間の尊厳」にコミットメントして、胚研究・クローンニング・遺伝子エンハンスメントといった緊急の領域にリーダーシップを発揮することを求める…といったものだと。 アブストラクトを読む限りはそう読めます。しかし、講演そのものの論調はそうでもなかったり。 欧州流の生命倫理原則として他者との互恵のようなものを掲げ(尊敬?連帯?)、EU憲法には「生命倫理問題に関する条項」(ex.クローンの産生禁止)が入るはずだったのに…とレファレンダム否決を嘆いてはいるのです。でも他方で、こうした条項が盛り込まれることによって「遅れている」欧州の生命科学研究を推進する効果もあることを結構言っていたり。 コレ、かなり政治的・政策的な色彩が強い講演だった? 不確かな記憶ですが、この方はもともと仏生命倫理法についても、世俗的な解説をやっていたような記憶が…。2004年の仏生命倫理法改正も、EUの研究プログラムへの応募に間に合わせるために為されたという指摘もありますし、結構フランスの生命倫理政策って産業重視なところがあるのかもしれません。 そもそも、この講演がどういう目的で出席者の属性がどうだったのか分からないので、何とも言えないのですが。市場を抜きにして生命倫理を語ることなかれ、という主張は分からんでも無い。 ぽしゃったEU憲法の代わりに出て来たリスボン条約。こっちでも似たような議論があるんでしょうか?何だか、色々疑問があります。 「環境問題を政治に利用している」とアル・ゴアなんかが叩かれることがありますが、同じく、生命倫理問題も政治化し易い領域(ex.海外の中絶議論)。 ただ、日本の政治家でも臓器移植や生殖補助医療に熱心な方々も居られますが、必ずしも得票に結びつかないことをやっている点では、ゴア氏なんかとは少し違う気がします(金の流れは…良くわかりませんが)。 |
by vla_marie
| 2008-01-04 10:01
| なるほど
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