医学哲学倫理学会@鶴見 |
初めて横浜とやらに行ってきました。 いや、正確には横浜市鶴見区なのですが、中華街とは無縁のフィリピンなお店やブラジルなお店があったりして、ちょっとディープな町でしたね。曹洞宗の総本山もあったし。 いくつか有益な報告があったので、身銭を斬って出向いた甲斐はありました(欲しかった学会誌のバック・ナンバーも入手できたし)。 特に江口先生(京女)の「パーソン論の日本国内での理解の仕方には誤解があるのでは?」という報告は、最近エンゲルハートの"The Foundations of Bioethics"の第2版を読み進めていた私には、「やっぱりそうなのか!」と確信を得るに至るもので、参考になりました。後で、ちゃんと論文を抑えておこう…。 また、奈良先生のフランス・パリのコシャン病院における倫理コンサルテーションの取り組みのサービスの紹介も、アメリカ型の生命倫理学についての報告が多い中で興味深いものがありました。 さらに、新しく研究プロジェクトが立ち上がることになって、そちらも(かなり大変だと思うのですが…)なかなか発展させれば面白い要素がありそうです。 お世話になった皆さま、どうもありがとうございました! こっちに帰ってきてみれば、自転車が壊れていたりと凹むことがいきなりあったわけですが、興味深いニュースも出ていましたね。 なかでも、「日本臨床腎移植学会が腎移植に認定医制度を設ける」というニュースが一番目を引きました(読売、学会公式アナウンス)。 上部学会と提携しながら、実効性をどう担保できるのか…注目ですね。 そもそも日本の腎移植は、その実施機関が多過ぎることで(患者の利便性が増したり、病院の宣伝にはなるかもしれないけれど)コントロールが及ばないところがあったと思います。 今回は、実施機関ではなく、移植医に対してのコントロールを行うもののようですが、さて…これで移植の手続が確保され、移植術のレベル・アップができるだろうか。 薬害肝炎の問題では、感染の疑いのある薬剤を投与された患者の実名データが出てきたと、報道されていました(朝日、読売、毎日)。 原告団から「薬害隠し!」とまで非難されていますが(毎日)、まぁ、ほんと…役所の担当者交代時の引き継ぎって一体何をやっているのか疑問を抱かずにはいられないお話です。 |
by vla_marie
| 2007-10-22 22:51
| なるほど
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