ハートフル・フェスタ + メモ |
先輩の誘いでハートフル・フェスタなるものに参加してきました。人権啓発関係のイベントなのですが、おおよそ法学プロパーの言うところの「人権」とはズレた人権を啓蒙しておりました。 参加者の多くはイベントに付随する無料のプロ・コンサート(今年はスタ−ダストレビュー)目当ての様でしたが、まぁ「人権」という言葉を流布するのには貢献しているイベントなのではないかと思います。根元要のトークは軽妙で、「やはり、コンサートで客の心を掴むには音楽だけでなく話も巧くないとな。」と要らない所で感心しました。 「人権」が「人間の尊厳」の様に半ばマジック・ワード化してしまうのには問題があると思いますが、所謂私人間効力の議論を持ち出したりして詳細な説明をしても聴き入れてくれる方は少なそうでしたし(というか、先輩も貰ったビラを「読む気になれない。」と…)、イベントとしては難しい話をするよりもコンサート目的で集まった方々にも頭の片隅に「人権」の言葉を植え付けるだけでも良いのでしょうね。そこから先にどうやって発展させるかは難しいですが、関連団体は言葉の流布だけで満足することなく次の一手を考えている…と期待してみます。(最終更新:30 Novembre 2006) さて、久しぶりのニュースメモをば。 28日付け各紙が、「プロミスが死因不明のケースを「病死」として保険金を請求していた」と報じていました(朝日、産経、日経)。 報道によれば、これで死亡した債務者のうち4人に1人が自殺していたことになるようです。 こうした、債務者に保険をかける契約は「自殺を助長する」との批判から今では打ち切られているそうです。代理母や原発労働者が危険がある程度わかった上でそうした場所に身を置くのに対して、債務者は殆ど知らない間に保険に加入させられていたことになるわけですから…「自己決定万能主義万歳!」と叫んだ所で、これはどう考えてもおかしな話ですからね。。。 また、29日には「出産時事故に対して無過失補償制度を導入」との報道もありました(読売、日経)。 この制度については、医療機関が保険料を負担するのなら現行の産科を有する病院にはマイナスだが、これから産科医になろうとする医師の増加が見込める面ではプラス、との観測があちこちで言われていましたね。 現状でも多くの産科医は多額の保険金を支払っていると聴きます(一説には他科と桁1つ違うとか…)。これは、今の民間保険と2本立てになるということで理解して良いのでしょうか?電化製品を買う時にメーカー補償と別に販売店独自の補償があるような関係なのかな。 追記:お産のできる産科・婦人科のある医療施設の数が、初めて5割を切ったそうです(読売)。 27日には、「浜松医大生の調査で、代理出産に賛成は7割だが自分が代理母になりたいと思う学生は3割」と報道がありました(毎日)。 調査の方法などが良くわからないので何ともコメントしがたいですが、「小児からの脳死移植は容認できるが、自分の子が臓器を提供する立場になったら…」という調査も似たような結果が出そうな気がします。「生殖に第三者が関わるのを忌避するする傾向がある」と代理出産の調査にあたった先生は分析しておられますが、それより相互主義が弱いのでは…。 また、堀病院での無資格助産事件について、堀院長が確信犯的に行っていたこと(毎日)、および、堀院長ら関係者11人が書類送検されたことも報道されていました(毎日)。 これとは直接関係ないのですが、11/20&21日のニュースJAPANでフィリピン人看護師の受け入れ問題をやっていましたね。日本に来て高給を稼ぐために、看護師にスイッチして国を出る医師が多いそうで、フィリピン国内では医師不足のために廃院になる医療機関もあるとか…。また11/23日のニュースウオッチ9では、06年4月の「診療報酬改定で看護師不足が加速→地方で一部病棟閉鎖」ってのを報道していました。 常勤の助産師が充分に足りているこのような大病院は比較的恵まれていると思うのですが、トップに立つ人の意識がおかしいと人材があってもこんなことになってしまうのですね。。。 |
by vla_marie
| 2006-11-30 01:06
| コンサート
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