チェリビダッケはルーマニア人なのですが? |
月曜まで学会の片付けをして、そのまま授業の準備。火曜は外回りのお仕事…。疲れが抜けません。 そして、先週末までに出さねばならない書類を2件すっぽかしていたことに気づきました。。。これから出してきます(泣。 先ほど仏語のレッスンから帰ってきましたが、流石に1年近く通っているだけあって徐々に相手の言うことが理解できるようになってきています(単語がわからないことがたまにあるけれど…)。 自分は、多少辞書を引きながら読むとか相手が話してくれるのを聞き取るとか、そういうのにはそれほど苦労しなくなってきているのですが、会話ではとっさに話したい語が出てこないのが難点です。ということで、毎回レッスンの頭には「先週何した?」と聞かれるので、それに答えなければならない…というレッスンの構成になっています。 先週は(皆さんご存知の通り)学会の裏方をやっていたので、そのことを話しました。先生は、ルーマニア放送室内管弦楽団の演奏会に行っていらしたようです。前にも書きましたが、私の先生はルーマニア人(チャウシェスク政権下で仏語の教育を受けた技術者)です。 先生:「たまたま娘から電話をもらって、演奏会に行ったのよ。ヴァイオリン協奏曲(ブルッフ)はいまいちだったけど、ピアノ協奏曲は良かったわ。」 私:「へぇ〜、それは良い休日でしたね!この楽団は有名なのですか?」 先生:「ええ、有名よ!」 私:「プログラムには独墺系のものばかり並んでいますけど、ルーマニアの作品は無かったのですか?」 先生:「無かったわ。ジョルジュ=エネスコを知っている?彼はルーマニアの偉大な音楽家よ!」 私:「ええ、知ってますとも!日本では、エネスコはプレイヤーとして非常に有名です。でも、作曲家としてはそんなに有名ではないです。」 先生:「そのようね。マリア・カラスやアンジェラ・ゲオルギューもルーマニア人なのよ。それなのに、イギリスで有名になったから、みんな彼女たちをロンドンっ子だと思っているわ。この前丸善に行ったら、クラシック・コーナーで「英国の〜」みたいに紹介記事があったわ。」 私:「セルジュ=チェリビダッケもルーマニア人ですよね?彼は日本ではドイツ系の指揮者として知られています。」 先生:「もちろん、知っているわ!みんなルーマニア人だって知らないのよね!」 ・ ・ ・ と、こんな会話を今日はやっていました。 チェリビダッケが、「ドイツ伝統音楽の〜なんちゃら」と紹介されるのには、私も以前から違和感がありましたが、まぁ本国人もそう思っておられるようです。 日本では、評論家やレコード会社が売り込みに「ドイツ音楽〜云々」という謳い文句を使ったがために、間違った認識が横行しているようですね…。 これからは、ドイツ音楽を語る時にチェリビダッケを引き合いに出さないようにしようと思いました。 |
by vla_marie
| 2006-11-15 15:08
| フランス語
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