大統領がES細胞研究に拒否権発動…ほか |
19日のニュースですか…。ちょっと前のニュースですが、(重要だと思うので)備忘録として残しておきます(読売)。(最終更新:26 juillet 2006) 追記:とりあえず、CNNで報道されていた分については、まとめておきます。 火曜に63対37の票差で、ES細胞研究を拡大する法案が通過した。これに対しては、ブッシュ大統領が拒否権を発動する可能性が残されていた。 さらに、以下の2つの関連法案が通過している(これに対しては大統領も署名をする見込み)。 ①臍帯血などを対象とする研究の助成、②胎児の商業的利用の禁止("fetal-farmig"として知られるものである)。 前者は医療に関する研究を促進するものであり、後者はそうではないが、全会一致で議会を通過している。 (18日付けのCNN.com報道;http://www.cnn.com/2006/POLITICS/07/18/congress.stemcells.ap/index.html) 火曜に63対37の票差で上院を可決した法案に対して、水曜にはブッシュ大統領が拒否権を発動した(共和党が優勢である議会の決定に対し、拒否権を発動するのは、彼が政権についてから初めてのこと)。 水曜の夕刻に、下院はこの法案の採決を行ったが、235対193の票差で、大統領の拒否権を覆すことができなかった。 (これは連邦憲法第1章第7節2が、3分の2の票差で議決されれば、大統領の拒否権を覆し、法律を成立させることが可能としているため。) ブッシュ大統領は、「この法案が、無垢な人々の生命を他者の治療上の望みのために用いることを助長する恐れがあり、それは倫理に抵触する」としている。 2005年5月に下院を通過した法案は「生殖補助医療目的で生じた余剰胚を棄損するのではなくて、研究目的に提供することを許可する」ものである(下院でも、238対194の票差であったので、拒否権の発動の余地があった)。 この背景には、2001年にブッシュが「自身の政権では、その時点で存在している(60系統の)ES細胞を利用した研究にのみ連邦の資金を供し、新たな研究には連邦は援助しない」ことを決定していたが、近時、その細胞の多くが汚染されており、研究に適さないことが明らかになったことがある。 そのため、新たな(研究に適した)ES細胞の樹立が求められていたのである。 これに関しては、共和党内でも研究容認論がある(例えば、上院でこの法案を支持しているのは法案発起人のSen. Arlen Spectorや上院院内総務のBill Firstなど。シュワルツネッガー・カリフォルニア州知事も推進派だ。一方で、慎重派にはレーガンがいる。) (19日付けのCNN.com報道;http://www.cnn.com/2006/POLITICS/07/19/stemcells.veto) いずれにせよ、成体由来の細胞や、臍帯血・臍の緒などから再生医療の研究をなすことに関しては、共和党保守派も反対はしないようだ。 それから、カリフォルニア州オレンジ郡最高裁での判決で、かつて1990年代半ばにカリフォルニア大学アービン校のクリニックでおこったスキャンダルに関して「私の卵が盗まれた!」として訴えを起こしていていた女性たちの訴えを棄却したようですね。理由は、「たくさんの報道があったにも関わらず、その時点で訴訟を提起しなかったから、もう訴えを起こすには遅過ぎる」ということみたいです(CNN.com)。 |
by vla_marie
| 2006-07-23 08:37
| なるほど
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