『臓器漂流』 |
12/30-1/1、帰省していました。 1/1は山陰は雪が朝から降りまして、駐車場に入れた車の足が浮いて動かなくなったりとか(隣のRX-8は大丈夫だったのに!)なかなか素敵な体験をしましたが、無事帰還しました。 帰省先ではなるべくライトな本を読もうと木村良一の『臓器漂流』を持って帰りました(bk1)。 産經新聞への連載である、中国の死刑囚からの臓器移植とジャンボ鶴田のフィリピンでの移植の2つの話題を中心としたルポ。さらに、宇和島の病腎移植の話題が加筆されているようです。2008年刊。 内容的には、粟屋研で既によく採り上げられるものなので、臓器移植ネタを扱う関係者には既知の情報が多いのですが、一般向けとしては相当刺激的なものかと思います。 不足する臓器の供給先として、中国(死刑囚からの多臓器移植)やフィリピンでの受刑者(生体腎移植)からの臓器摘出があるというのは、実際に臓器移植に関わりがない(そして関心も無い)一般の方にはあまり知られていないことでしょう。 また、この本の執筆時期が2006-2007年ということで、ちょうどこの時期フィリピン政府は臓器売買国営化事業を押し進めていた時期と被ることもあって、出版された2008年5月には結構話題になったのではないかと思われます。 もっとも、出版時には国際的批判もあって、臓器売買禁止にフィリピン政府は転換しましたが。。。 著者は問題の根底を「臓器不足」に求めている点で、そこは正しいと思います。 その上で、その臓器不足解消のためにOpt-Out方式での法改正を著者は説くのですが…うぅむ。個人的にはそれには乗っかれません。 |
by vla_marie
| 2009-01-01 23:39
| 本
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